ヘルシーレター 2021年6月
ヘルシー歳時記・6月
●妊婦の体重目安引き上げ。
今年の梅雨は、コロナ騒動で平常心を失ったのでしょうか。西日本では例年より早く、街並みにはアジサイの花が美しく開花しています。
新型コロナウイルスの秘策、ワクチン接種が各地で進んでいます。医療従事者から始まり75歳以上の高齢者に進み、東京と大阪では自衛隊大規模センターがオープンしています。それでも、世界的に見れば先進国としては異常な遅さ。さらにオリンピック開催地としてはあるまじき状況です。緊急事態宣言が6月まで延長され自粛生活が続いています。引き続き自己防衛に努めるしか策はありません。
妊婦に対する新型コロナウイルスのワクチン接種について日本産婦人科学会(日産婦)などが提言をまとめました。新型コロナウイルスのワクチンは開発されて間もないため、海外でもまだ長期的なデータはなく、今後、中・長期的な副反応などの情報収集が必要だとしたうえで、現時点では世界的に接種のメリットがリスクを上回ると考えられています。妊婦を接種対象から除外せず、特に感染者が多い地域や重症化リスクが高い基礎疾患がある場合などでは、積極的に妊婦や妊娠を希望する女性への接種を考慮するとしました。一方、接種を受ける場合は、念のために妊娠12週までは避け、妊婦を診られる医療機関で接種することが望ましいということで「一人一人の背景が違うので、まずは産婦人科の主治医と十分に相談してほしい」としています。
日産婦は妊婦の体重についても、新たな目安をまとめました。胎児の発育などを目的に厚生労働省がこれまで示していた目安よりも3キロ多く増えることになります。日産婦によると、妊婦がやせすぎていると、栄養が不足して赤ちゃんの発育に影響が出たり、自然分娩が難しく帝王切開になったりするおそれがあるそうです。低体重で生まれた赤ちゃんは成人後、糖尿病や高血圧になりやすいとの報告もあります。日本では、体重2500グラム未満の「低出生体重児」が約40年間で約1・8倍と先進国では異例の事態が続いており、妊娠中の適切な体重管理の必要性が指摘されてきました。今後日産婦の診療指針や、母子手帳の記載に反映される見通しです。
新たな目安は、妊娠中の体重増加の推奨値を、妊娠前のBMI(体格指数)が18.5未満では12~15キロの増加、同18.5以上25未満では10~13キロの増加、同25以上30未満では7~10キロの増加、同30以上では上限5キロを目安に個別に対応としました。厚労省が2006年に示した「妊産婦のための食生活指針」では、BMIが18.5未満では9~12キロなどとされていて、新たな目安では3キロ増えることになります。15年ぶりの改定となりますが、必要以上の肥満は避けて、バランスの取れた食生活で健康な母体と赤ちゃんの成長をサポートしましょう。
写真は山梨の山荘で伐採木を薪にカット。大きくなりすぎた樹木3本を伐採しました。冬に向けての薪づくりです。
新型コロナウイルスの秘策、ワクチン接種が各地で進んでいます。医療従事者から始まり75歳以上の高齢者に進み、東京と大阪では自衛隊大規模センターがオープンしています。それでも、世界的に見れば先進国としては異常な遅さ。さらにオリンピック開催地としてはあるまじき状況です。緊急事態宣言が6月まで延長され自粛生活が続いています。引き続き自己防衛に努めるしか策はありません。
妊婦に対する新型コロナウイルスのワクチン接種について日本産婦人科学会(日産婦)などが提言をまとめました。新型コロナウイルスのワクチンは開発されて間もないため、海外でもまだ長期的なデータはなく、今後、中・長期的な副反応などの情報収集が必要だとしたうえで、現時点では世界的に接種のメリットがリスクを上回ると考えられています。妊婦を接種対象から除外せず、特に感染者が多い地域や重症化リスクが高い基礎疾患がある場合などでは、積極的に妊婦や妊娠を希望する女性への接種を考慮するとしました。一方、接種を受ける場合は、念のために妊娠12週までは避け、妊婦を診られる医療機関で接種することが望ましいということで「一人一人の背景が違うので、まずは産婦人科の主治医と十分に相談してほしい」としています。
日産婦は妊婦の体重についても、新たな目安をまとめました。胎児の発育などを目的に厚生労働省がこれまで示していた目安よりも3キロ多く増えることになります。日産婦によると、妊婦がやせすぎていると、栄養が不足して赤ちゃんの発育に影響が出たり、自然分娩が難しく帝王切開になったりするおそれがあるそうです。低体重で生まれた赤ちゃんは成人後、糖尿病や高血圧になりやすいとの報告もあります。日本では、体重2500グラム未満の「低出生体重児」が約40年間で約1・8倍と先進国では異例の事態が続いており、妊娠中の適切な体重管理の必要性が指摘されてきました。今後日産婦の診療指針や、母子手帳の記載に反映される見通しです。
新たな目安は、妊娠中の体重増加の推奨値を、妊娠前のBMI(体格指数)が18.5未満では12~15キロの増加、同18.5以上25未満では10~13キロの増加、同25以上30未満では7~10キロの増加、同30以上では上限5キロを目安に個別に対応としました。厚労省が2006年に示した「妊産婦のための食生活指針」では、BMIが18.5未満では9~12キロなどとされていて、新たな目安では3キロ増えることになります。15年ぶりの改定となりますが、必要以上の肥満は避けて、バランスの取れた食生活で健康な母体と赤ちゃんの成長をサポートしましょう。
写真は山梨の山荘で伐採木を薪にカット。大きくなりすぎた樹木3本を伐採しました。冬に向けての薪づくりです。
メディカルアドバイザー 松村富代
おいしいレシピ・6月
●おうち時間でスパイスカレーを!
例年よりかなり早い梅雨入りということで、ジメジメした湿度の高さや気圧の変化から体調不良が起こりやすくなっています。コロナ禍と雨での運動不足による食欲不振、湿度によるだるさやむくみなどを感じやすいこの時期、おすすめしたい旬食材はたくさんありますが、今、一番のおすすめは「スパイスを使ったカレー」です。
カレーのスパイスには漢方薬として使われているものも多く、健康への効果が期待できると言われています。代表的なものでは、肝機能向上や認知症予防などが期待されるターメリック、整腸作用や脂肪燃焼効果などの効果があると言われるカレーの匂いの元であるクミン、健胃作用や食欲増進で古くから胃薬として使われていたというコリアンダーなどがあります。発汗や抗酸化作用、殺菌作用があるものも多く、この季節にはピッタリです。
スパイスカレーは生姜やにんにくも使い、たっぷりのスパイスの効果が期待できる食べ物です。スパイスを揃えるのが大変な場合は、ミックスされた市販のカレー粉や、webサイトで購入できるスパイスセットがいいでしょう。意外と簡単! おうち時間が増えた今、美容や健康のためにスパイスカレーを作ってみると楽しいと思います。
市販のカレールウを使う場合でも、クミンやガラムマサラだけでも足して香りアップ。ちょっとこだわりのカレーにしても楽しめます。具材もいつも同じではなく、旬野菜を取り入れて季節感を楽しんだり、旬野菜のパワーもいただくと良いでしょう。
写真左は「チキンと緑の豆カレー」。具はチキンと玉ねぎで作ったカレー(市販のカレーペースト使用)ですが、仕上げに塩茹でした絹さやといんげん豆を加えてさっと煮て、緑色を生かしました。写真右は「ポークと夏野菜のカレー」。玉ねぎとトマトと豚肉で作ったスパイスカレーに、オリーブオイルで炒めたナスとズッキーニを加えて軽く煮込みました。次は夏野菜と鯖缶を使って作りたいと思っています。
カレーのスパイスには漢方薬として使われているものも多く、健康への効果が期待できると言われています。代表的なものでは、肝機能向上や認知症予防などが期待されるターメリック、整腸作用や脂肪燃焼効果などの効果があると言われるカレーの匂いの元であるクミン、健胃作用や食欲増進で古くから胃薬として使われていたというコリアンダーなどがあります。発汗や抗酸化作用、殺菌作用があるものも多く、この季節にはピッタリです。
スパイスカレーは生姜やにんにくも使い、たっぷりのスパイスの効果が期待できる食べ物です。スパイスを揃えるのが大変な場合は、ミックスされた市販のカレー粉や、webサイトで購入できるスパイスセットがいいでしょう。意外と簡単! おうち時間が増えた今、美容や健康のためにスパイスカレーを作ってみると楽しいと思います。
市販のカレールウを使う場合でも、クミンやガラムマサラだけでも足して香りアップ。ちょっとこだわりのカレーにしても楽しめます。具材もいつも同じではなく、旬野菜を取り入れて季節感を楽しんだり、旬野菜のパワーもいただくと良いでしょう。
写真左は「チキンと緑の豆カレー」。具はチキンと玉ねぎで作ったカレー(市販のカレーペースト使用)ですが、仕上げに塩茹でした絹さやといんげん豆を加えてさっと煮て、緑色を生かしました。写真右は「ポークと夏野菜のカレー」。玉ねぎとトマトと豚肉で作ったスパイスカレーに、オリーブオイルで炒めたナスとズッキーニを加えて軽く煮込みました。次は夏野菜と鯖缶を使って作りたいと思っています。
フードコーディネーター 青木幹根子
Healthy Letter from Tomiyo & Mineko Vol.206 June 2021