ヘルシーレター 2021年5月
ヘルシー歳時記・5月
●コレステロールのお話。
一年中で一番さわやかな季節のはず。見渡せば新型コロナ感染症は一年以上も経つのに、変異株にパワーアップしてますます猛威を振るっています。東京、大阪などには再び「緊急事態宣言」が発出され、人流を遮断するための行動自粛が強いられています。先が見通せない不安、目標のない生活、「希望」が人に与える力をいまさらのように思い知らされます。
今、私たちにできること。マスク着用、手洗い、3蜜を避ける、食事は静かに短時間で。そして、自分自身で健康を保つ努力をすること。病床逼迫から、医療に期待できなくなっています。病気にかからないように、少なくとも医師や看護師や入院などといった医療のお世話にならないように、自分でできる健康維持に努めましょう。
今日はコレステロールのお話です。高コレステロールというと諸悪の根源のように問題視されていましたが、実はコレステロール自体は健康を害する悪いものではありません。コレステロールは細胞膜の成分として、あるいはステロイドホルモン、性ホルモン、胆汁酸、ビタミンDの材料として生命維持に重要な役割を果たしています。コレステロールは水に溶けないので、タンパク質と結合して血液中を移動します。
コレステロールには善玉といわれるHDLコレステロールと、悪玉といわれるLDLコレステロールがあります。
LDLは食物から取り入れられ、肝臓で合成されたコレステロールを全身に運んで、細胞膜やホルモンの合成に使われます。ところが、血液中のLDLが増えすぎると血管壁の傷ついたところなどに付着し、結果的に血管を細くして、動脈硬化の原因になってしまいます。一方、HDLは血管に付着したコレステロールを回収して肝臓に運ぶ働きをします。回収されたコレステロールは体を作る材料や胆汁酸として再利用されます。
したがって、コレステロール自体には悪玉も善玉もなく、必要なコレステロールが肝臓から血液中へ出し入れされているだけなのです。もちろん、取り過ぎにも注意する必要がありますが、極端に摂取が少ないといろいろな問題が生じてきます。食生活のバランスが必要になってきます。
今、私たちにできること。マスク着用、手洗い、3蜜を避ける、食事は静かに短時間で。そして、自分自身で健康を保つ努力をすること。病床逼迫から、医療に期待できなくなっています。病気にかからないように、少なくとも医師や看護師や入院などといった医療のお世話にならないように、自分でできる健康維持に努めましょう。
今日はコレステロールのお話です。高コレステロールというと諸悪の根源のように問題視されていましたが、実はコレステロール自体は健康を害する悪いものではありません。コレステロールは細胞膜の成分として、あるいはステロイドホルモン、性ホルモン、胆汁酸、ビタミンDの材料として生命維持に重要な役割を果たしています。コレステロールは水に溶けないので、タンパク質と結合して血液中を移動します。
コレステロールには善玉といわれるHDLコレステロールと、悪玉といわれるLDLコレステロールがあります。
LDLは食物から取り入れられ、肝臓で合成されたコレステロールを全身に運んで、細胞膜やホルモンの合成に使われます。ところが、血液中のLDLが増えすぎると血管壁の傷ついたところなどに付着し、結果的に血管を細くして、動脈硬化の原因になってしまいます。一方、HDLは血管に付着したコレステロールを回収して肝臓に運ぶ働きをします。回収されたコレステロールは体を作る材料や胆汁酸として再利用されます。
したがって、コレステロール自体には悪玉も善玉もなく、必要なコレステロールが肝臓から血液中へ出し入れされているだけなのです。もちろん、取り過ぎにも注意する必要がありますが、極端に摂取が少ないといろいろな問題が生じてきます。食生活のバランスが必要になってきます。
- 天ぷらやフライなど高温で調理したものに注意。過酸化脂質を多量に摂らない。
- スナック菓子や清涼飲料水に注意。精製糖質の摂りすぎを防ぐ。
- マーガリンやショートニングなどのトランス脂肪酸の摂取を避ける。
- 喫煙を控える。
- ストレスを溜めない。
2017年7月18日に105歳と9か月で亡くなられた聖路加国際病院名誉院長の日野原重明先生。取材ノートから「健康でいるために大切なこと」を引用します。
『人間はみんな、多かれ少なかれ、どこかに欠陥を持っているんです。生まれつきにも後天的にもね。なにかの病気があるから不健康だと落ち込むのではなく、そういう病気に負けないで、内面に健康感をもって生きることが大切です。減点して自分を厳しく評価するのではなく、「にもかかわらず、わたしは今日をさわやかに過ごせるんだ」という心のもちかた。それこそが、健康のためにいちばん大切なことなんです。』
写真は、山梨の山荘前の桜の木。今年の開花は3月末、満開は4月上旬。ゴールデンウィーク前には若葉に変わりました。
『人間はみんな、多かれ少なかれ、どこかに欠陥を持っているんです。生まれつきにも後天的にもね。なにかの病気があるから不健康だと落ち込むのではなく、そういう病気に負けないで、内面に健康感をもって生きることが大切です。減点して自分を厳しく評価するのではなく、「にもかかわらず、わたしは今日をさわやかに過ごせるんだ」という心のもちかた。それこそが、健康のためにいちばん大切なことなんです。』
写真は、山梨の山荘前の桜の木。今年の開花は3月末、満開は4月上旬。ゴールデンウィーク前には若葉に変わりました。
メディカルアドバイザー 松村富代
おいしいレシピ・5月
●旬アスパラを味わいましょう。
輸入ものもあって通年みかけるアスパラですが、国産の旬は4月から7月。初夏には太陽をたくさん浴びた露地物が並ぶところもあります。この季節に旬ならではのおいしさを味わっていただきたい食材です。
穂先が締まってみずみずしいものを選びましょう。乾燥に弱く鮮度が落ちやすいので、買ってきたら下を1cmほど切り、数枚重ねたペーパータオルを濡らして根元を包み、ビニール袋で密閉して冷蔵庫(野菜室か冷蔵室)で立てて保存します。横にすると上に伸びようと曲がり、栄養を使い鮮度が落ちてしまいます。ペーパータオルを変えれば4~5日保存ができますが、できるだけ早めに食べましょう。
調理前にアスパラの根元5cmほどはピーラーで皮をむき、ゆでる場合はできるだけ長いままフライパン等でゆでてから切ると良いです。塩ゆでは香り良いみずみずしさと甘みが味わえ、炒め物は鮮やかな緑とシャキシャキの食感が楽しめ、焼けば旨みが凝縮します。チーズやマヨネーズ、卵との相性も抜群ですね。
私が育った地域はアスパラの産地で、採れたての太いアスパラを塩ゆでして、マヨネーズと醤油で和え、鰹節をかけて食べるのが定番。太いアスパラは今でもこれが一番大好きですが、明太子とマヨネーズで和えるとぐっと晩酌にふさわしい一品になります。
太アスパラに塩コショウした豚バラスライス肉を巻きつけて、グリルでじっくり焼くとメイン級ですね。細いアスパラも少し固めにゆでたものを3~5本まとめて肉巻きにし、フライパンで照り焼き風に焼いて3~4cmに切って盛りつけます。細くてもプリプリした食感が楽しめます。他に細アスパラはだし汁を使っておひたしや卵とじにするのが私のおすすめです。
穂先が締まってみずみずしいものを選びましょう。乾燥に弱く鮮度が落ちやすいので、買ってきたら下を1cmほど切り、数枚重ねたペーパータオルを濡らして根元を包み、ビニール袋で密閉して冷蔵庫(野菜室か冷蔵室)で立てて保存します。横にすると上に伸びようと曲がり、栄養を使い鮮度が落ちてしまいます。ペーパータオルを変えれば4~5日保存ができますが、できるだけ早めに食べましょう。
調理前にアスパラの根元5cmほどはピーラーで皮をむき、ゆでる場合はできるだけ長いままフライパン等でゆでてから切ると良いです。塩ゆでは香り良いみずみずしさと甘みが味わえ、炒め物は鮮やかな緑とシャキシャキの食感が楽しめ、焼けば旨みが凝縮します。チーズやマヨネーズ、卵との相性も抜群ですね。
私が育った地域はアスパラの産地で、採れたての太いアスパラを塩ゆでして、マヨネーズと醤油で和え、鰹節をかけて食べるのが定番。太いアスパラは今でもこれが一番大好きですが、明太子とマヨネーズで和えるとぐっと晩酌にふさわしい一品になります。
太アスパラに塩コショウした豚バラスライス肉を巻きつけて、グリルでじっくり焼くとメイン級ですね。細いアスパラも少し固めにゆでたものを3~5本まとめて肉巻きにし、フライパンで照り焼き風に焼いて3~4cmに切って盛りつけます。細くてもプリプリした食感が楽しめます。他に細アスパラはだし汁を使っておひたしや卵とじにするのが私のおすすめです。
フードコーディネーター 青木幹根子
Healthy Letter from Tomiyo & Mineko Vol.205 May 2021