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ヘルシーレター 2023年5月

ヘルシー歳時記・5月

●今年の春は急ぎすぎ。

コロナ禍から3年。ゴールデンウィークが始まり行楽地はどこも賑わっています。人々の笑顔があふれ幸せを感じます。それにしても今年の春はなんと急ぎ足でやってきたことか……あっという間に新緑の季節になりました。例年、山梨の山荘周辺の山桜は5月まで頑張って咲いているのですが、今年は1カ月ほど早く散ってしまいました。今は紫色の高貴な山藤がたわわに咲いています。

●何もしないこと、「昨日と同じように今日を過ごす」

先々月から続いて、和田秀樹さんの『ぼけの壁』(幻冬舎新書)からの第2弾です。そもそも脳は臓器の中でも頑強にできていて、正しく知ってメンテナンスすれば、ぼけが始まっても簡単には衰えません。「身内が認知症と診断されたとき、家族はどうすればいいか?」について進めます。

私の実母も義母も認知症でした。今から思えばその原因は高齢になってからの「引っ越し」が原因だったような気がします。認知症患者の家族がとりがちな行動としては「一人暮らしの老親を呼び寄せて同居する」「認知症でも暮らしやすいように家をリフォームする」「管理のしやすいマンションなどに転居する」などがあります。ところが、これらの行為は「ぼけ」対策として不正解で、むしろ「ぼけ」を悪化させる危険性さえあるといいます。

認知症患者は、「新しいこと」を覚えるのが難しくなっているため、引っ越しをしても新たな環境に適応することが難しいのです。この環境変化がストレスや適応の障害の原因になり、認知症を悪化させる場合があるそうです。とりわけ、田舎で暮らす親を都会に呼び寄せるのは、かなりの確率で良くない結果になるといいます。

リフォームも同様です。安全を考えてキッチンのコンロをIHに変えた家庭では、母親が使い方を覚えられず、今までのように料理ができなくなり、認知症が急速に進行することになったそうです。

初期の認知症では、患者への接し方や患者の置かれた環境を変えないことが、いちばんの介助法になるそうです。認知症と診断されても、できるかぎり当面は「何もしない」こと。「昨日と同じように今日を過ごす」、そして「今日と同じように明日を過ごす」こと。それが、認知症の進行を防ぐいちばんの方法だそうです。

自分の親が認知症では?と思ったときの見抜き方です。
  • 以前はおしゃれだったのに、いつも同じものを着ている
  • 季節に合った服装をしていない・清潔さに無頓着になっている
  • 家の中が汚くなった
  • 家の中から異臭がする
  • 郵便受けに配達物がたまっている

とくに、これらの変化を本人が自覚していない場合は要注意です。ふだんの様子から「認知症ではないか」と見抜き、たとえ親が嫌がっても、いろいろと調べた上で、信頼できる病院へ連れていくことも家族の仕事です。

写真は清里のまきば牧場のこいのぼり、そして裏山には「二人静」が咲きました。


メディカルアドバイザー 松村富代

こいのぼり
二人静

おいしいレシピ・5月

●グリンピースってえんどう豆?

春の代表的な旬食材に豆類があります。中でも「さやえんどう」、「グリンピース」、「乾燥えんどう豆」は、同じマメ科エンドウ属の野菜です。若いうちに採ってさやごと食べる「さやえんどう」、中の豆を成長させて完熟前の柔らかい状態の時に収穫する「グリンピース」、成熟したものを乾燥させた「青(または赤)えんどう豆」と、収穫時期が異なる同じ種類の豆です。さやつきのグリンピースはえんどう豆という名前で販売されていることが多いですし、グリンピースの皮を薄く品種改良した「うすいえんどう豆」もありますから戸惑いますね。

子どもの頃、冷凍のグリンピースが好きではなかったので、毛嫌いして食べてきませんでしたが、大人になって新鮮な旬のものを炊いて食べてみたら、そのおいしさにびっくり。煮汁に浸した豆を汁ごと一緒にいただくのですが、冷やされた豆のぽくぽくとした食感と、だし汁でシンプルにいただく豆の旨味、そして美しい翡翠(ひすい)色のグリンピースが大好きになりました。それ以来毎年春に作る「翡翠煮」をご紹介します。できればさやに入ったものを選び、冷凍物とは違う旬のグリンピースのおいしさと翡翠色を楽しんでみませんか。

<グリンピース(えんどう豆)の翡翠煮>

材料
 グリンピース(さやから出して130〜150g、さや付きで300g位)、塩小さじ2/3、湯500cc
 煮汁: だし汁1カップ、酒小さじ2、みりん小さじ2、薄口醤油小さじ1弱、塩小さじ1/4
 
作り方
  1. ボウルにグリンピースと塩を入れてすり込むように混ぜ、沸かした湯に入れて5〜6分ゆでる。
  2. 火からおろし、流水を加えながら冷まして水気を切る。
  3. 煮汁の材料を小鍋に入れて煮立て、2のグリンピースを入れて火を止め、鍋ごと水にあてて冷ます。冷蔵庫で2〜3時間そのまま煮汁に漬け込んで味を含ませ、煮汁ごと器に盛っていただく。
 
※急激に冷やさないことでシワが寄るのを防ぎます。お好みで砂糖を加えて甘く仕上げてもおいしいです。


フードコーディネイター 青木幹根子

グリンピースってえんどう豆?
グリンピース(えんどう豆)の翡翠煮
Healthy Letter from Tomiyo & Mineko Vol.229 May 2023
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