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ヘルシーレター 2020年9月

ヘルシー歳時記・9月

●生き生きと健康で暮らすために (9)

高齢者の住まい<その1>
人生100年時代。日本人の平均寿命は女性87.45歳、男性81.41歳と過去最高になりました。100歳以上の人は7万人以上。「高齢者世帯」は全世帯の約3割1487万8千世帯となっています。団塊世代が75歳以上となる2025年には、介護者が大幅に足りなくなります。新型コロナウイルス感染症の影響で医療従事者が不足していますが、介護保険制度の高齢者介護も人材不足で大変な状況です。

今はなんとか夫婦で元気に暮らしているけど、連れ合いがいなくなったら…、年を重ね自由がきかなくなったら…、誰もが経験する現実の問題として受け止め、計画しておく必要があります。

高齢者の住まいは、住んでいる住宅だけではありません。生活そのものが住まいです。住み慣れた地域で安心して生活が続けられるように保健・医療・福祉・教育・コミュニティなど、行政や地域社会の支え合いが大切です。あなたの町はいかがでしょうか?

「住む」ということは「生きる」こと。その暮らし方や家族の在り方は、百人百様です。たとえば、築50年2階建の家で都心に暮らす76歳一人暮らしのAさん。2年前に夫が病死。庭の手入れや家のリフォームができず、ひざ痛のため2階は倉庫状態。息子家族は遠方に住んでおり年に1回程度の行き来。Aさんはこれからのことを考えたとき、様々な選択肢があることを知りました。

 
  • 息子夫婦と同居する。
  • 住んでいる家を売却し、有料老人ホームに入る。
  • 高齢者向きのローンを組み、このまま住み続ける。

選択肢はあるものの、長年住んだ家には愛着があるし、大勢の友人に恵まれ、合唱や太極拳のサークル、ボランティア活動もしています。介護保険は要支援1で週1回ヘルパーさんとの関係も良好。病院には週2回通院。

このように、高齢者の住まいを考えるときには、地域やコミュニティとのつながり、かかりつけ医の問題など、ハードとソフトの面から将来を見据える必要があります。もちろんお金や家族との関係性など個々の問題は、多々存在します。いまから、問題点を整理しておくことが明るい「明日」につながると信じています。

持ち家の維持も大変ですが、借家の場合、家賃が大きな負担となります。高齢者には貸してくれないところも多いようです。高齢者の貧富の差は大きく、住宅支援が必要です。次回は、借家について「行政の住宅支援」を考えます。

​首相が病に倒れ辞職し、先が読めない日本国。新型コロナウイルス感染症は、猛暑の日本列島を襲いました。熱中症と新型コロナのバトル。見えかけた収束の気配に、季節が夏から秋へめぐるとき、今度はインフルエンザと新型コロナにかき回されそうな恐ろしさを感じます。ご自愛ください。
 
デッキの秋花
木の実の落下

●鮮度が命!「トウモロコシ」。

今年の夏は野菜が高い!長い梅雨のせいでニンジンなど根菜類の生育が遅れ、さらに梅雨明けの猛暑続きで葉物野菜の高騰が続いています。冷たく冷やしたキュウリやトマト、レタスなどの生サラダをパクパクいただきたいのですが、コロナ禍のもと、家計に響いています。

そんななか、子どもたちの大好物、トウモロコシのお話です。米、小麦と並ぶ世界3大穀物の一つ。トウモロコシ畑などでよく見かける、てっぺんにあるふさふさとしたススキの穂のような部分がおしべで、トウモロコシの実についている「ひげ」がめしべで、花柱とも呼ばれています。ということは、「ひげ」の数だけ実がついているということなので、ひげの多いトウモロコシほど多くの実がついているということになります。

トウモロコシはエネルギーになる炭水化物を主として、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンEなどのビタミン群、リノール酸、食物繊維、そしてカルシウム、マグネシウムなどの各種ミネラルをバランスよく含んでいる栄養豊富な食品です。とくに、食物繊維の量は他の野菜や穀類と比べて、多く含まれています。

焼いたり、茹でたり、いろいろ調理法はありますが、とにかく早めに調理すること。薄皮を2~3枚残したまま、熱湯で5~6分茹でます。こうすると皮をはいだ後、シワシワになりにくく甘みを引き出せます。最近のおすすめはトウモロコシのてんぷら。岩塩を振って枝豆のようにパクパク。ビールのお供にピッタリ。たくさん入手した時には、生でもゆでてもいいので、実をパラパラにして冷凍します。てんぷらはもちろん、電気釜に通常の炊飯時と同様に出汁とともに混ぜてトウモロコシご飯に。おいしいですよ。

トウモロコシを乾燥させて粉にしたものがコーンスターチ。メキシコのタコスやトルティーヤ、コーンブレッド、中国ではトウモロコシ生地の蒸しパンなどもあります。アンデス地方のチチャ、バーボンもトウモロコシを原料とするお酒です。最近では、韓国ブームで、コーン茶も香ばしくて人気です。

その他、工業用でんぷんとしても利用度が高く、紙や糊をつくることができ、発酵させると、糖やエタノールなどのアルコールとしても使用できます。バイオエタノールと呼ばれる燃料として利用する試みも始まっています。これほど、利用度の高いトウモロコシ、こちらも決してお安くはなく、残念ながら高い野菜のようです。


 
とうもろこし
とうもろこし2
(メディカルアドバイザー 松村富代)
Healthy Letter from Tomiyo Vol.197 September 2020
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