ヘルシーレター 2020年6月
ヘルシー歳時記・6月
●生き生きと健康で暮らすために (6) ~認知症について知りましょう~
認知症という呼称に変更されたのは介護保険制度が普及した2004年からで、それまでは痴呆症と呼ばれていました。認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞に異常が生じ、さまざまな障害から生活に支障が出ている状態(およそ6カ月以上継続)を指します。認知症は誰にでも起こる脳の病気です。
認知症を起こす病気には、脳が委縮する変性疾患(アルツハイマー症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など)と脳血管性認知症があります。
2015年に厚生労働省から出された「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」によると、2025年には65歳以上の約5人に1人は認知症と予測されています。認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で、自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す「認知症高齢者等にやさしい地域づくり」の施策が推進しています。
認知症の症状は大きく分けて2つ。脳の細胞が壊れることによって直接起こる「中核症状」と、本人がもともと持っている性格や素質、周囲の環境、人間関係などが影響して出現する「行動・心理症状(BPSD)」です。
認知症を起こす病気には、脳が委縮する変性疾患(アルツハイマー症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など)と脳血管性認知症があります。
2015年に厚生労働省から出された「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」によると、2025年には65歳以上の約5人に1人は認知症と予測されています。認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で、自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す「認知症高齢者等にやさしい地域づくり」の施策が推進しています。
認知症の症状は大きく分けて2つ。脳の細胞が壊れることによって直接起こる「中核症状」と、本人がもともと持っている性格や素質、周囲の環境、人間関係などが影響して出現する「行動・心理症状(BPSD)」です。
- 中核症状
記憶障害(覚えられない、すぐ忘れる、さっき聞いたことも見たことも思い出せないなどで、加齢による、もの忘れとは異なります)。
見当識障害(時間や季節感、場所が分からない、迷子になる、人間関係がわからないなど)。
理解・判断力障害(考えるスピードが遅くなり、新しい機械が使えなくなるなど)。
実行機能障害(計画を立てられない、計画通りにできない、料理が作れないなど)。
- 行動・心理症状(BPSD)
元気がなく引っ込み思案になる、自信を失いすべてが面倒になり、将来の望みを失ってうつ状態になるなど身の回りのことに支障が起こってきます。入浴,更衣、排泄、食事など基本的な生活動作に援助が必要になってきます。しまい忘れから、もの盗られ妄想や夜間妄想など、日常生活に支障が出てきます。行動障害、徘徊などが起こります。周辺の人が疲弊する精神症状になることもあります。
脳が委縮する変性疾患(アルツハイマー型など)は薬で進行を遅らせることができるので早期に専門医の受診を受けましょう。脳血管性のものは治療も可能です。放置しておくと精神機能の障害だけでなく、身体機能の低下も起こりますので家族と一緒に専門家に相談しましょう。介護保険制度の利用も相談してください。
次回は、「認知症サポーター」について考えます。新型コロナウイルス感染は第2波と共に秋冬が心配されます。私たちの生活様式の見直しが必要になってきたようです。写真は新緑の南アルプス、そして田植えが始まった風景です。
●日本の伝統食材「梅」。
今日は梅干しのお話。そう聞くだけで口の中に酸っぱいあの梅の香りが広がりますね。梅の酸味成分であるクエン酸は唾液の分泌を促して食欲を増進させるばかりでなく、胃液やその他の消化酵素の分泌を高めて消化吸収を助けてくれます。さらに、梅に微量に含まれているピクリン酸は腸の働きを活発にし、便通の改善も期待できます。
梅の実は、5月下旬から6月下旬にかけて小梅・梅酒用・梅干し用と順次店頭に並びます。粒の小さな小梅、未熟なうちに収穫し主に梅酒などに使う青梅、そしてある程度色付くまで熟してから主に梅干しに使われる完熟梅などがあります。ウメは用途に応じて色々なタイプがあります。
梅の歴史は古く、奈良時代には柿や桃、あんずなどと同様に生菓子に加工して食べていたといわれています。時代を経て梅の効用が知られるようになり、梅の塩漬けが保存食、食薬品として用いられてきました。平安時代中期には、梅干しの原型ともいえる梅の塩漬けが「梅干し」として書物に現れます。鎌倉時代あたりから梅干しが重宝されるようになっていき、戦国時代では保存食として、また傷の消毒や戦場での食中毒、伝染病の予防に活用されました。江戸時代に入って梅干は、庶民の食卓にものぼるようになりました。梅干のしそ漬けが普及し始め、梅を砂糖漬けにした甘露梅などさまざまな梅の漬け方がされるようになります。現在でいう梅肉エキスの原型のようなものは江戸時代後半に出てきました。
健康維持のためには、私たちの体の酸性とアルカリ性のバランスをとることが欠かせません。健康でいるためには体液(血液や細胞液)を弱いアルカリ性に保つ必要があります。しかしご飯やパンなどの主食や肉や魚などの食品は、その多くが酸性食品です。また、お酒も、体を酸性にしてしまう食品です。
体液が酸性化すると血液はドロドロになって毛細血管の流れが悪くなり、血行不良などを引き起こす原因となります。またクエン酸などによる疲労物質(乳酸)を分解する機能が充分働かず、筋肉などに乳酸が蓄積され老廃物も溜まり、血行不良などの悪循環で免疫力も低下し病気にかかりやすくなります。
身体のためにはアルカリ性食品を食べて、酸性を中和させる必要があります。梅干しは酸っぱいのですがアルカリ性食品で、ほんの少し食べるだけで酸性を中和することができる優れものです。
梅の実は、5月下旬から6月下旬にかけて小梅・梅酒用・梅干し用と順次店頭に並びます。粒の小さな小梅、未熟なうちに収穫し主に梅酒などに使う青梅、そしてある程度色付くまで熟してから主に梅干しに使われる完熟梅などがあります。ウメは用途に応じて色々なタイプがあります。
梅の歴史は古く、奈良時代には柿や桃、あんずなどと同様に生菓子に加工して食べていたといわれています。時代を経て梅の効用が知られるようになり、梅の塩漬けが保存食、食薬品として用いられてきました。平安時代中期には、梅干しの原型ともいえる梅の塩漬けが「梅干し」として書物に現れます。鎌倉時代あたりから梅干しが重宝されるようになっていき、戦国時代では保存食として、また傷の消毒や戦場での食中毒、伝染病の予防に活用されました。江戸時代に入って梅干は、庶民の食卓にものぼるようになりました。梅干のしそ漬けが普及し始め、梅を砂糖漬けにした甘露梅などさまざまな梅の漬け方がされるようになります。現在でいう梅肉エキスの原型のようなものは江戸時代後半に出てきました。
健康維持のためには、私たちの体の酸性とアルカリ性のバランスをとることが欠かせません。健康でいるためには体液(血液や細胞液)を弱いアルカリ性に保つ必要があります。しかしご飯やパンなどの主食や肉や魚などの食品は、その多くが酸性食品です。また、お酒も、体を酸性にしてしまう食品です。
体液が酸性化すると血液はドロドロになって毛細血管の流れが悪くなり、血行不良などを引き起こす原因となります。またクエン酸などによる疲労物質(乳酸)を分解する機能が充分働かず、筋肉などに乳酸が蓄積され老廃物も溜まり、血行不良などの悪循環で免疫力も低下し病気にかかりやすくなります。
身体のためにはアルカリ性食品を食べて、酸性を中和させる必要があります。梅干しは酸っぱいのですがアルカリ性食品で、ほんの少し食べるだけで酸性を中和することができる優れものです。
(メディカルアドバイザー 松村富代)
Healthy Letter from Tomiyo Vol.194 June 2020
Healthy Letter from Tomiyo Vol.194 June 2020